住宅用太陽光発電システムとは
住宅用太陽光発電システムとは、太陽光を電気エネルギーに変えて自宅などで使えるようにするシステムのことです。最近では、産業用だけでなく住宅用も増えてきており、近所で設置している住宅を見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。太陽光発電システムは代表的な再生可能エネルギーとして、今後さらに活用の拡大が見込まれています。
住宅用太陽光発電システムが動く仕組み
ソーラーパネルはn型半導体とp型半導体が貼り合わさったいくつもの太陽電池で構成されています。そこに太陽光が当たることで、電子(-)がn型半導体に、正孔(+)がp型半導体に集まり、導線を通じて電子(-)が正孔(+)に移動します。この流れが乾電池と同じになることで電気が発生します。しかし、家庭ではこのまま電気を直接使用することはできず、パワーコンディショナーという機器を使用して直流電力から交流電力へ変換する必要があります。
住宅用太陽光発電システムが必要とされる背景
地球温暖化が問題視されている昨今では、燃焼した際に酸素と化合して二酸化炭素を排出する炭素を減らす取り組みが見られます。その1つが、住宅用太陽光発電システムの普及です。2020年10月の臨時国会で、2050年までに脱炭素社会の実現を目指すことが宣言され「2030年までに新築戸建ての6割に住宅用太陽光発電システムを設置する」という方針を明らかにしました。そのため、昨今では住宅用太陽光発電システムが必要とされているのです。
太陽光発電システムの普及率
日本における太陽光発電システムの普及率は、2022年10月に資源エネルギー庁が発表した「国内外の再生可能エネルギーの現状と今年度の調達価格等算定委員会の論点案」によると世界第1位です。日本は太陽光発電の普及に積極的な姿勢を見せており、普及率は世界と比べると高いように思えますが、日本の総発電量の中で太陽光は7.9%しか占めていません。再生可能エネルギーには太陽光発電だけでなく、風力や地熱、バイオマス発電などいくつかありますが、現段階で安定して使用できるのが太陽光発電であるため、これからさらに普及すると見込まれています。
参考元:資源エネルギー庁「国内外の再生可能エネルギーの現状と今年度の調達価格等算定委員会の論点案」P7
住宅用太陽光発電システムのメリット
ここからは、住宅用太陽光発電システムのメリットを紹介していきましょう。
電気代の負担が減る
通常は電力会社にお金を払って電力を使用します。しかし、住宅用太陽光発電システムを使って太陽光を電気エネルギーに変えて使用すれば、その分電気代の大幅な節約になります。太陽光発電協会によると、1kWの太陽光発電システムを搭載している家庭では年間約1000kWhの発電量が見込めます。一般の家庭でよく使われるソーラーパネルの容量は3~5kWであることが多いため、年間で3,000~5,000kWhを発電できるのです。
経済産業省によると余剰売電比率は約70%であり、残りの約30%が自家消費に回されているので、約900~1,500kWhが自宅で1年間のうちに消費されている電気量ということになります。現在の目安単価を31円/kWh(税込)で計算した場合、27,900~46,500円相当になり、それだけ節約できることになります。
参考元:資源エネルギー庁「太陽光発電について」P44
売電して収入を得ることができる
太陽光によって家庭で作り出した電力は、売電してお金に変えることができます。2023年度の売電価格は1kWhあたり16円です。太陽光のエネルギーによって電気代を抑えつつ、売電収入も得られたら一挙両得といえるでしょう。
災害時の対策になる
災害などで停電が起きてしまった場合も、太陽光発電システムがあれば安心です。太陽光発電システムで日々作り出した電力は蓄電池に貯めることができます。停電時はもちろん、雨天時や夜間などにも貯めた電力を使うことが可能です。
>>水戸市の災害リスクやエリア情報についてはこちら>>ひたちなか市の災害リスクやエリア情報についてはこちら
環境にやさしい
日本での主な発電方法は火力発電です。火力発電は電力を作り出す際に、地球温暖化の原因となる二酸化炭素を含む温室効果ガスを発生することが課題となっています。しかし、太陽光発電は二酸化炭素を発生することなく発電が可能です。
快適な室温を保てる
太陽発電システムを住宅に搭載するには、屋根の上にソーラーパネルを設置するのが一般的です。ソーラーパネルを屋根に設置することで家への直接的な太陽光を遮断でき、夏は涼しく、冬は暖かい快適な温度で過ごすことができます。
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住宅用太陽光発電システムのデメリット
次に、住宅用太陽光発電システムのデメリットをみていきましょう。
導入費用が高い
太陽光発電システムを利用するには、初めに機器を購入しなければなりません。2022年の新築物件における太陽光発電のシステム費用の平均値は261,000円/kWで、パネル費が約55%、工事費が約27%を占めています。システム費用は10年前に比べると減少傾向にありますが、気軽に購入できる価格ではありません。ただし、補助金の利用や価格の安いメーカーを選ぶことで、お得に購入できる場合もあります。
参考元:資源エネルギー庁「太陽光発電について」P40
天候によって発電量が変わる
太陽光発電システムは、太陽光によって発電するため天候によって発電量が左右されることがデメリットの1つです。発電量をモニターなどで定期的にチェックしましょう。
反射光によるトラブルが起こるリスクがある
屋根にソーラーパネルを設置すると、太陽光が反射して眩しいと近所トラブルが発生するリスクがあります。心配であれば設置角度や方角、反射を軽減するコーティングなどについて業者と相談するのがおすすめです。
設置できない家もある
住宅の構造や土地の状態、屋根の材質などによっては太陽光発電システムを設置できない場合もあります。リフォームなどの予定があれば、太陽光発電システムの設置を考慮した住宅にすると良いでしょう。
定期的なメンテナンスが必要
太陽光発電システムは15~20年と比較的長い期間使えますが、1度設置したら終わりではなく、部品の交換や点検などの定期的なメンテナンスが必要です。太陽光発電システムのメンテナンスは有資格者でなければ行えないものもあるため、業者と相談しながら行いましょう。
住宅用太陽光発電システムをうまく活用するには?
住宅用太陽光発電システムにはメリットもある反面、デメリットも存在します。そのデメリットを解消してメリットを活かせるおすすめの方法を以下で紹介していきましょう。
補助金の利用
太陽光発電システムは導入の際に多くの初期費用がかかると説明しました。ただし、環境省では利用すればお得になるいくつかの補助金を公表しています。それらをうまく活用すれば、導入費用を抑えられる可能性があるでしょう。
>>水戸市・ひたちなか市で受けられる住宅関連補助金についてはこちらもチェック
リースやPPAの利用
太陽光発電システムの購入が難しい場合は、リースやPPAを利用するのもおすすめです。リースは初期費用0円でシステムの導入が可能です。ただし、長期的な契約となる点に注意しましょう。一方でPPAは「電力販売契約」といい、PPA事業者が無料で設備を設置してくれる契約です。どちらもメリットがある反面デメリットもあるため、契約する前に内容をよく確認しましょう。
蓄電池の導入
太陽光発電システムは天候によって発電量が左右されると説明しました。ただし、蓄電池を導入して天候の良い日に電力を貯めておくとそのデメリットを解消できるでしょう。災害などの停電時にもおすすめの設備です。
住宅用太陽光発電システムを導入した注文住宅ならR+house水戸ひたちなかにご相談ください
茨城県にある水戸市・ひたちなか市は比較的日照時間が長いため、住宅用太陽光発電システムの導入にぴったりの地域です。水戸市の日照時間は年間で約2,009時間、ひたちなか市は約2,075時間と比較的長いため、住宅用太陽光発電システムの導入に向いている地域といえるでしょう。
R+house水戸ひたちなかでは個別相談会など、家づくりに役立つ様々なイベントも行っておりますので、住宅用太陽光発電システムの導入を検討されている方はぜひR+house水戸ひたちなかへお気軽にご相談ください。
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